作業療法士は、リハビリテーション分野で活躍する専門職であり、主に病院や施設で働くことが一般的です。
しかし、最近では、作業療法士として働く中で、本業以外に副業をする人が増えてきています。
副業は、収入を増やすことや、自己実現のための活動など、さまざまな目的で行われます。
しかし、副業にはメリットだけでなく、デメリットも存在します。
そのため、副業をする際にはよく考えて判断することが必要です。
この記事では、作業療法士が副業をする際のメリットとデメリットについて紹介します。
副業を検討している方や、既に副業をしている方はもちろん、これから作業療法士として働く予定の方にも役立つ情報が含まれています。
副業をするかどうかを決める際に、ぜひ参考にしてみてください。
副業をするメリット
まずはメリットの紹介です。
副業をすることで得られるメリットはたくさんあります。
そのうちのいくつかをピックアップしています。
ぜひ、参考にしてみてください。
収入を増やすことができる
ごく単純な話ですが、副業をすることにより、収入を増やすことができます。
病院や施設での勤務に加えて、別の仕事をすることで、本業の収入にプラスして副業収入が月々の収入に加算されるイメージです。
収入が増えるということは、自分自身の選択肢が増えることにつながります。
これまで、本業の収入で問題なく生活ができていたならば、副業収入を使うことでこれまで買うのをためらっていた商品の購入をすることができたり、新たな体験をするためにお金が使えるようになったりします。
例えば、高価で手が出せていなかった就寝用のマットレスを買うとか、行ってみたかった海外旅行に行くことなどができるようになるかもしれません。
また、自己研鑽にもお金をかけやすくなります。
副業収入からセミナーの受講料を出したり、新しいテキストを買ってみたりといった使い方ができるようになります。
このように、収入の増加によるメリットは大きいです。
スキルアップにつながる
別の仕事をすることで、新しいスキルを身につけることができます。
病院や施設に勤務して、同じ業務を続けていると、まったく新しいスキルを身につけるという機会は少なくなります。
しかし、副業として作業療法士をしながら違う仕事をすることで、作業療法士をしているだけでは身につけがたいスキルの習得につながります。
例えば、ライティングの仕事をすることで、ライティングスキルが身につくといったことです。
また、まったく新しい仕事でなくとも、作業療法士の専門知識を活かした副業であれば、新たなスキルアップだけでなく、専門知識の拡充にもつながります。
そして、本業の作業療法士と副業のスキルを掛け合わせることで、本業・副業共に創造的な仕事ができるようになる可能性があります。
このようなシナジー(相乗効果)を生むためにも、副業を通してスキルアップをすることはメリットと言えます。
自己実現につながる
別の仕事をすることで、自分自身の能力を試すことができます。
病院や施設に所属していると、よくその所属先の看板があるから仕事をできていると言われることがあります。
確かに、それも一理あるのですが、やはり1人の人間として、自分の力で価値を生み出したいと思う人もいますよね。
かくいう私もその一人です。笑
そういう人にとって、副業は自分自身の能力を試す場となり、自分自身で価値を生み出す舞台となります。
また、副業は本業のように上司に言われてするというよりは、自分で選んですることが多いため、自分自身がやりたいことを選んですることで、自己実現につながるという面もあります。
自己実現をしたいと思っている人にとっては、副業をすることは人生において大きなメリットになります。
副業をするデメリット
続いてデメリットを紹介します。
世の中、良い面ばかりではありません。
表があれば裏があります。
ここで、デメリットについても把握してみてください。
本業との両立が難しい
作業療法士としての本業と副業を両立することは容易ではありません。
そもそも、本業として作業療法士として働く場合、フルタイムだと一般的に9時間程度(8時間+休憩1時間)は拘束されることになります。
さらに、通勤時間や残業も加えると、10時間以上は本業に使うことになるはずです。
そして、睡眠時間や自宅での食事、入浴などの時間を差し引くと、それほど副業に多くの時間を割けないことがわかります。
そのため、副業をしようと思ったら、1日においての時間管理が大変になってきます。
その上、働く時間を延ばすことになるので、疲れがたまりやすくなります。
特に作業療法士は、身体的な介助なども実施することが多いため、身体的負担も強い職業です。
なかなか休息をとれなくなれば、精神的にもしんどくなるかもしれません。
身体的・精神的負担が強くなるため、体調管理にも注意が必要となってきます。
時間的な余裕のなさ、身体的・精神的な負担が強いといったことから、両立が難しいというデメリットにつながっています。
逆に言えば、時間の余裕のなさ、身体的・精神的負担などを考慮しても、実施できる副業を選択することが大切と言えます。
専門職としての信頼を損なうリスクがある
作業療法士としての信頼が損なわれるような、不適切な副業をしてしまったり、副業に集中するあまり本業が疎かになってしまったりすると、専門職としての信頼を失ってしまうリスクがあります。
例えば、サクラレビューの投稿をするとか、公序良俗に反するような記事を書く仕事を副業として受けるとか、そういった仕事を受けたことが公になると、専門職として大切な信頼を失ってしまうことになります。
また、職場内での信頼という意味では、副業が禁止であるにも関わらず、副業をしていることがバレた場合も、上司や同僚からの信頼を失ってしまうかもしれません。
このように、本業以外の仕事をすることで、専門職としてもっとも大切な信頼という財産を失ってしまう可能性があることを知っておきましょう。
そして、副業をする際には、絶対に信頼を失わないように立ち振る舞うことが重要です。
副業に充てる時間が本業に影響を及ぼす可能性がある
副業に時間を費やしすぎることで、本業に影響を及ぼす可能性があります。
本業よりも副業に集中しすぎてしまうと、副業の時間がどんどん延びてしまうことがあります。
そうなってしまうと、帳尻を合わせるために睡眠時間を削ったり、本業の時間を極力減らしたりするなど、明らかによくない行動が出始めます。
結果、本業へは悪影響が出てしまい、本業のクオリティも下がってしまいます。
本業あっての副業なのに、本業のクオリティが下がってしまえば、本業での評価も下がり、収入の伸びも低下してしまうかもしれません。
本業に身が入らないこのような状態になってしまったら、副業をやめるか、副業の時間を調整するなどの対策が必要となります。
そもそも、このような状態に陥らないように、本業と副業のバランスをとっておくことが大切になります。
まとめ
以上が、作業療法士が副業をする際のメリットとデメリットについての紹介です。
副業をする場合は、自分自身のライフスタイルや目的に合わせて、よく考えて判断することが大切です。
副業を開始した当初に張り切りすぎて、本業に影響がでるような仕方をすると、後々きつくなってくると思うので、特に注意しましょう。
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